
ここで言う個性と言うのは、「その地域でしか語れないもの」としています。 例えば、大阪で言えば「粉もん、お笑い」、京都で言えば「古都、世界遺産の神社仏閣、和菓子」といった感じです。 要は、そこの歴史・文化の象徴であり、そこでしか見ることが出来ない唯一無二な存在であるという条件も欠かせません。
じゃあ和歌山は?
仮に「山、川、温泉」だと、別に和歌山以外でも当てはまりますよね? 「パンダ」はもう居ませんし、何より唯一無二という訳でもありませんでした。 「ミカン、梅、海産物」といった食品は、個性として全国的に浸透していますが、歴史を背負わせるには荷が重い存在です。
ここで言う個性で考えれば、「ミカンや梅や海産物が有名なのは、和歌山にどんな歴史的・文化的背景があるからなの?」 となります。
ちなみに上の答えとしては、
和歌山は海上交通の要衝であり、更には海運で発展してきたから!
です。
海に近いというのはそのままですが、海上交通の要衝と言うのは、 古くから船で東西移動をするときには、和歌山を通る必要がありました。 だからこそ海上交通が発達してきた、という歴史があります。 その歴史は江戸時代の徳川御三家であったり、全国的に有名な和歌山の生産物、全国に広まった和歌山発祥のモノからも知ることが出来ます!
そうなれば、和歌山の地域の個性とは、
海と関わってきた歴史・文化
と言えそうです!
ただ、海と関わってきた歴史なんて、海と面している地域すべてで言えるじゃないか!となりますよね? 更には、歴史・文化は理解するのが難しいというのが一般的な理解です。 そう、大事なのは、その個性をどう伝えるかです。 「海との歴史だったら、和歌山だよね~」と誰もが把握している状況を生み出せるような、 インパクトがあって、情報を理解しやすい空間が必要になります。
日本各地には古い港町、異人街、海洋博物館が存在しているので、これらと同じようでは個性を伝えられません。 そこで、これまで存在しなかった「日本」の水族館となる訳です!
こんな感じです。
そうすることで「歴史」と「海」の風景が目に入ることになるので、「海と共に発展してきた和歌山の歴史」を知りやすくなる、という訳です。 和歌山の海を展示することは大前提として、例えばですが 和歌山から江戸までの船旅をするというコンセプトで 水槽を並べる展示だと、「海と共に発展してきた和歌山の歴史」を把握できるのではないでしょうか。
ここまで個性を発揮する空間を整備できれば、 「ミカンや梅は、海上交通の要衝だった和歌山だから有名になった」などといった 理解の広がりも生まれます。 そして「海と関わってきた歴史」を誰もが理解できるようになり、 地域の個性を誰もが「ドーン!」と世界中にアピールすることも簡単になります!
さて、ここまで「日本」の水族館について述べてきましたが、こんな施設が和歌山にできれば、 和歌山に大きな変化を生むことになります!
皆さんは和歌山に対してどんな印象ですか?恐らく、下のような考えのどれかには当てはまると思います。
これ、どれもネガティブな感情がありますよね?
何かをアピール・宣伝するとなれば、ネガティブな感情は無くすべきです!
ただ、ネガティブな感情を無くすことは、そう簡単ではありません。だからこそ地域の課題であり続けています。
しかーし!、「日本」の水族館があれば、こんなネガティブな感情を一掃することが出来るんです! 日本国内でも唯一の施設になり、和歌山の個性も前面に出せる施設となれば、 和歌山への印象が変わらないなんてあり得ません!必ず変わります!
そう、こんな水族館があれば、和歌山を取り巻くネガティブな感情を、ポジティブに変えることが出来るんです!
こんな水族館、整備してみませんか?
さて、次のページでは、地域活性化の角度から紹介していきたいと思います。